2019年のラグビーワールドカップで交流を深めた福島県いわき市とサモア。
オリンピックでもホストタウンとしてウェイトリフティングと7人制ラグビーの選手などを受け入れる計画だが、新型コロナに関わる対応が壁となって立ちはだかる。
いわき市東京オリンピック・パラリンピック篠原美紀担当課長:「(国の手引きによると、宿泊施設)フロアの貸切りですとか、練習場は貸切り、スタッフの皆さんのPCR検査。それに対して、本当に全てをクリアしていくのは、なかなか難しいというのがございます」
これまでにサモアで確認された感染者はわずかに3人。
サモア側はいわき市を訪れたいとしていますが、福島県内やいわき市内で感染が拡大している現状もあり、思いは複雑。
いわき市東京オリンピック・パラリンピック篠原美紀担当課長:「(選手の滞在中)感染が起きて、そしてクラスターが発生などしてしまいますと、いわきの地域の医療ですとかいわきを超えて福島県も調整とか出てきますので、そこが一番の心配になっています」
選手たちを受け入れても市民との交流は難しく、そもそも準備を行える見通しも立っていない状況のいわき市。
今後の日程を考えると6月早々には様々なことを決定する必要があるため、担当者は頭を悩ませる日々が続く。
<アメリカは日本への渡航中止を呼びかけ>
アメリカ国務省は5月24日、国民向けの渡航情報を見直し日本を「渡航警戒レベル」で最も高い「4渡航中止」に引き上げた。
この理由についてアメリカ衛生当局は「日本では変異ウイルスの感染が拡大していて、ワクチン接種をうけたアメリカ国民にもリスクがある」と説明している。
東京オリンピック開幕まで2カ月をきった中での措置だが、アメリカのオリンピック・パラリンピック委員会は「渡航前・到着後・期間中の検査で安全に参加できる」と選手の出場に影響はないとの声明を出している。
丸川オリンピック・パラリンピック担当大臣も「いまのところ影響は見込まれない」と話した一方、自民党の二階幹事長からは「”最終的な判断”を下していかなくてはならないと思って”緊張”しているところだ」と、様々な憶測を呼びそうな発言もあった。