組織委員会札幌地域支部長 奥木貴史さん(48歳)
札幌ドームでは、グラウンドの天然芝を長期間置けないため、2日連続で試合を開催します。2試合とも強豪国同士の屈指の好カードです。21、22日と土日に開催し、翌23日は祝日。休みを利用して2試合連続での観戦プランを立てやすい日程となっています。道内外、そして海外から多くの観光客が札幌を訪れると期待しています。
札幌には、ワールドカップ(W杯)の優勝経験国で、ラグビーの熱心なファンの多いオーストラリアとイングランドを中心に、多くの外国人が観戦に訪れるのではないかと予想しています。さまざまな大規模イベントを開催した実績のある札幌ドームでも、一度にこれだけ多くの外国人の観客を受け入れるのは初めてのことだと思います。
札幌での最初の試合は開幕戦翌日に行われるので、注目度は高いと思います。ボランティアの研修はこれから本格化します。ボランティアの皆さんと組織委員会の職員が「TEAM NO-SIDE(チーム・ノーサイド)」という一つのチームになってお迎えします。札幌ドームで迫力のあるプレーを快適に楽しんでいただけるよう万全の準備をしていきます。
私は、この業務に携わってから北海道ラグビーフットボール協会をはじめとしたラグビー関係者、経験者とお会いする機会が多くなりました。その中で「生きているうちにW杯が日本で開催され、札幌で試合が行われるなんて夢にも思っていなかった」と話している人がいました。こうした話を聞くと、何としてでも大会を成功させねばと身の引き締まる思いがします。
札幌ドームでは、これまでに2回ラグビーの試合が行われました。札幌ドームという天候に関係なく快適に観戦できる屋内環境で、鳴り物もなく静かに観戦はスタートするのですが、その分、指示を出す選手の声や体がぶつかり合う音がはっきりと聞こえます。観客の皆さんもなれない雰囲気に最初は戸惑っていましたが、良いプレーが出ると自然に歓声が上がりました。次第に会場全体がプレーに引き込まれ、一体化していきました。
大会時に、満員の札幌ドームで、世界最高レベルのプレーが繰り広げられると想像すると、わくわくします。来場者は本当に一生に一度の経験ができるのではないかと思います。
札幌開催は2日間ですが、大会後もこの興奮が残ってラグビーを見る人が増えてほしいですし、海外から訪れる観客には札幌に良い印象を持っていただいて、今度は冬の札幌に来ようというリピーターになっていただければと思います。【荻野公一】
次回は7月5日に掲載予定です。
札幌ドームで行われるW杯試合日程
<1次リーグ>
9月21日13時45分 オーストラリア―フィジー
9月22日19時15分 イングランド―トンガ
札幌ドーム
2001年に完成した4万1410人収容の全天候型ドーム。野球は人工芝、ラグビーやサッカーは天然芝と用途別に芝を変更できる。天然芝のサッカーステージ(縦120メートル、横85メートル、重さ8300トン)を空気圧により数センチ浮かせ、屋外からドーム内へ移動させる「ホバリングシステム」を導入している。プロ野球の日本ハムやサッカーJ1札幌の本拠地で、02年サッカー・ワールドカップ(W杯)日韓大会やコンサートなど、さまざまなイベントで活用された。W杯に向けて高さ17メートルのゴールポストを整備し、昨年4月に初めてラグビーの試合を開催。地下鉄東豊線福住駅から徒歩約10分。
おくぎ・たかし
1971年3月生まれ、北海道函館市出身。2018年4月に札幌市役所から大会組織委員会札幌地域支部へ派遣。市交通局に所属していた02年のサッカー・ワールドカップ(W杯)日韓大会の際は、札幌ドームであったイングランド―アルゼンチン戦で地下鉄の警備員を務めた。17年の札幌冬季アジア大会では、アイスホッケー男子が実施された星置スケート場で支援職員として携わった。ラグビーW杯開催に向けて運営準備を進める。
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