ランパス:臨場感あふれるラグビー専用スタジアム完成 埼玉・熊谷市 – 毎日新聞



大会組織委員会 埼玉・熊谷地域支部長 斉藤浩信さん(48)
埼玉県熊谷市では、以前から「ラグビータウン熊谷」と銘打って、町づくりにラグビーを取り入れてきました。
市内の中学校5校にラグビー部があり、最近は全小学校で授業の一環としてタグラグビー(身体接触を制限し、腰につけたタグを取ることでタックルの代わりとしてトライを目指すゲーム)も行われるようになりました。小学校卒業までに子供たちみんなが、一度は楕円(だえん)球を手にする。ラグビー・ワールドカップ(W杯)日本大会の他の開催都市に負けない「ラグビーどころ」だと、自負しています。
昨年8月に改修工事を終えて新しくなった熊谷ラグビー場の存在が、本番への期待感をより高めています。以前のスタジアムはメインスタンドの他に土盛りの芝生席と長いす席でしたが、改修に伴って全席が個別の席となり、メイン、サイドのスタンドも新設しました。ピッチをかさ上げして高くし、スタンドの勾配も最大35度までと、やや急にすることで観客と選手の距離を近づけ、臨場感あふれるラグビー専用スタジアムが完成しました。
私はラグビーをプレーした経験はありませんが、選手の体がぶつかり合う音や息づかいまで聞こえるほどの迫力に、圧倒されました。ぜひこの世界最高水準の環境で、ラグビーの魅力を体感してもらえればと思います。
「暑さ」ではなく「熱さ」示したい
課題としては、早い段階からアクセス面を指摘されてきました。最寄りのJR熊谷駅からラグビー場までは約3.5キロ。徒歩では50分近くかかるため、スムーズな観客の輸送は、大会成功の大きな鍵になります。
具体的には、熊谷駅近くのファンゾーンやJR籠原駅からシャトルバスを運行するほか、近隣の駅からの予約制バスも用意します。車での来場者はスタジアムからやや離れた周辺施設の駐車場に誘導し、そこからシャトルバスを利用してもらいます。また、市内の一部では交通規制を実施し、中心部からスタジアムに向かう車の交通量を減らします。シャトルバスや大会関係者の輸送への影響が最小限になるように準備を進めています。
町を見渡せば、熊谷駅には壁面装飾やトライをしているような写真を撮影できるコーナー「トライフォト」が登場し、市内をラッピング電車やバスが走り、W杯ムードが高まっています。以前からトップリーグや高校、大学の試合を家族や友人と観戦に行く「ラグビー文化」の根付く町で、W杯への関心も高かったですが、本番に向けて盛り上がりを見せています。
(昨年7月に国内観測史上最高となる41.1度を記録するなど)「暑さ」で知られる熊谷ですが、今回のW杯を機会にラグビーにも「熱い」姿を示し、魅力を広めていきたいです。
熊谷ラグビー場で行われるW杯試合日程
<1次リーグ>
9月24日19時15分 ロシア―サモア
9月29日14時15分 ジョージア―ウルグアイ
10月9日13時45分 アルゼンチン―米国
熊谷ラグビー場
1991年に熊谷スポーツ文化公園の中核施設として建設された。現在は全国高校選抜大会やトップリーグの試合などを開催。W杯に向けて改修し、国内最大級の約2万4000人を収容できる。大会中は約1600席の仮設スタンドも増設する。敷地内にはメインスタジアムを含めて計3面のラグビー専用グラウンドがある。
さいとう・ひろのぶ
1970年7月生まれ、島根県出雲市出身。昨年4月に埼玉県庁から大会組織委員会埼玉・熊谷地域支部へ出向。熊谷市に転居し、毎朝ラグビーロード(熊谷駅からラグビー場を結ぶ道路の愛称)を自転車で通勤し、大会開催時の来場者の姿に思いをはせる。夕日に映える熊谷ラグビー場の光景を気に入っている。
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